「満員電車での通勤から解放されたい」
「都会から離れて自然豊かな地域で暮らしたい」
などの理由から地方移住を検討する方が多くなっています。
昨今ではコロナ禍の影響でフルリモート勤務を導入する企業が増えたことも地方移住増加を後押ししています。また、SNSなどで地方移住後の豊かで快適な暮らしを発信している方を見て、地方移住に憧れる方も多いと思います。
しかし、実際に地方移住するとなると移住先の選定や移住先での暮らし、働き方についての疑問や不安がでてきますよね。
今回は、地方移住におすすめの移住先ベスト5と移住先選定のポイントについてご紹介いたします!
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おすすめ移住先ランキング5選
漠然と地方移住したいと考えた際に、どの地方へ移住するのか迷いますよね。まずは、地方移住先として特に人気のあるおすすめの5つの県についてご紹介します。
①静岡県
地方移住のおすすめの1つめは静岡県です。
静岡県は、近年連続で人気ランキングの上位をキープしている移住先です。
選ばれる理由としては、安定した気候や首都圏・関西圏へのアクセスの利便性などが挙げられます。静岡県は都心よりも大幅に生活コストを抑え、都会にもすぐ出られるので移住を検討しやすい県となっています。気候も極端に寒かったり暑かったりすることがないので一年を通して非常に快適に過ごせます。
移住に関する制度も充実しており、「静岡県移住・就業支援金制度」では、東京圏から静岡県に移住して就業・企業を行った方に対し市町が連携して最大100万円の支給があります。
他にもテレワークを活用し、移住してくる方に対し新しい生活様式に対応したリフォームへ補助金がでたり、支援金や補助金の制度が整っています。
また、県と市町が連携し、積極的に移住フェアやセミナーを行っているなど、地方移住を検討する方に手厚い支援制度があります。
②福岡県
続いて地方移住でおすすめなのは、福岡県です。新幹線ですぐに関西圏にも移動できるので利便性も高く、また福岡市自体栄えているので快適に生活するのにも申し分ない移住先です。
また、福岡県は食の宝庫とも呼ばれているのでラーメン、うどん、水炊き、もつ鍋など福岡ならではの郷土料理をすぐ味わえるのも魅力の一つですよね。
移住支援としては、移住支援金の支給制度があります。三大都市圏からの移住で単身での移住の場合は60万円、世帯での移住の場合100万円が支給されます。
また、「お試し居住施設」での移住体験をすることも可能です。各市町村が整備した住宅に一定期間滞在し、福岡での暮らしが体験できる制度です。いきなり移住するのは不安...という方は、お試し居住をしてみてその地域の環境や周りの人々などに実際触れてみるのもよいかもしれません。
他にも、移住体験イベントで移住を体験したり、東京都福岡にある移住相談センターで住居、交通、医療、福祉、子育て、教育など、生活に関わる様々なことをじっくり相談することもできるので具体的な福岡暮らしを先に知ることができます。福岡で職を探す際には、就活支援の制度もあります。
③山梨県
続いて地方移住でおすすめなのは山梨県です。山梨県は、富士山や、八ヶ岳、南アルプスなどの山々が並ぶ自然に恵まれた土地や温泉などが魅力です。
また、日照時間の長さが日本一で、花やフルーツ、農産物にも恵まれており豊かな生活を送ることができます。
山梨県では、移住・二拠点居住、UIターンなど様々な様式の移住へのサポートが手厚く行われています。「移住支援金制度」では、東京圏から山梨県内の市町村に移住し、移住支援・就業マッチングサイトの掲載求人に応募して就職した場合に移住先市町村より、単身60万円、世帯で100万円の移住支援金が交付されます。
加えて、山梨県での起業を検討している際は、年に2〜3回開催される公募に応募して、書類・プレゼンテーションの審査を経て採択される「企業支援金」の制度を活用しましょう。
④長野県
続いて地方移住でおすすめなのは長野県です。長野県は、森林がおよそ80%を占める自然豊かな緑の県です。スキーやスノボなどのウインタースポーツファンの方の移住先としてもよく挙げられます。
夏も温度・湿度がともに低く、過ごしやすい気候のため避暑地としても有名ですね。東京からのアクセスでも場所によっては1時間ほどで移動できるので、テレワークでたまに出社するスタイルでも実現可能です。住居費用が首都圏に比べて半額以下に安くなるので都心と同じ住居費で広くてきれいな住居で暮らせます。
様々な移住支援が充実しており、「UIJターン就業・創業移住支援事業」という制度があります。東京や大阪府、愛知県といった都市圏からの移住者で、長野県が運営する求人情報サイトに掲載されている求人に応募し企業に就業した場合、単身世帯だと最大60万円、2人以上世帯だと最大100万円を支援してもらえる制度です。
また、長野県内で創業するフリーランスの方は、場合によってはさらに最大200万円を貰える「ソーシャルビジネス創業支援金」が受けられる可能性もあります。長野県は、すでに移住者も多く、ネットやSNSで移住に関する情報が豊富に得られるので事前準備もばっちり行えます。移住される様々な年齢層に対して住居・子育て・就業などの支援制度が充実しているので非常に移住しやすい県と言えます。
⑤群馬県
続いての地方移住でおすすめなのは群馬県です。群馬県には上毛三山をはじめとする山々や、利根川をはじめとする清流など豊かな自然があります。
また、草津などの温泉もたくさん存在します。自然いっぱいの群馬県では、綺麗な空気の中でのびのびと暮らせそうですよね。都心へも場所によっては1時間強で移動できるので、月に数回出社すればいい企業に勤めている方の移住先としてもよく検討されるようです。
移住支援としては、東京圏から群馬県内に転入し、中小企業に就職される方や起業支援金の助成を受けて起業される方に対して、市町村の窓口を通じて最大100万円の移住支援金を支給する制度があります。
また、お試し移住体験ができる施設もあります。無料で利用できる場合もあるので移住を迷っている方はまずはお試し移住をすることもできます。
年数回東京都内で移住相談会が開催されているため、群馬県の市町村の担当者に実際の暮らしなど移住に関する相談をすることができます。まだ具体的に群馬県でのライフスタイルが決まっていなくても、移住暮らしのイメージを担当者に伝えると群馬県内でイメージに近いライフスタイルを実現できそうな場所を紹介してもらえます。
人気の移住先に共通することとは?
人気の移住先に共通する点としては、
- 移住支援が充実している
- 穏やかな気候
- 都会への交通の便が良い
- 食べ物がおいしい
- 住居費用が安い
などの項目が挙げられます。
いくら住居費用が抑えられても都会への交通の便があまりにも悪い場所は移住先として選ばれにくいようです。1時間〜2時間以内で都会に出ることができる立地であれば利便性が高いです。
いかに快適で便利で豊かに生きていけるかどうかが移住先を選定する際の指標になっているようですね。
失敗しないために!移住先選定のポイント
人生での大きな転機となる地方移住。失敗するのが怖くてなかなか一歩が踏み出せない方も多いと思います。十分な下調べと移住後の暮らしを具体的に想像しておくことが地方移住成功のポイントです。移住先を決定する際には、下記のようなポイントも一緒に検討しておくことが重要です。
仕事や収入源を考えておく
地方移住する際は、移住先での仕事や収入源についてしっかりと考えておく必要があります。市区町村によっては、地域の支援で就業先を紹介してくれたり、そこから就業先を決めることによってさらに支援がある場合もあります。
移住先での仕事や働き方は人によって様々です。移住をした方、検討している方の人気の働き方についてみてみましょう。
人気の働き方ランキング
移住先での働き方については、下記のような就業形態が挙げられます。
- 移住先の企業などに就労
- 農業
- 新規で自営業を始める
- 地域おこし協力隊
- 元々の自営業を継続する
「地域おこし協力隊制度」とは、都市から「条件不利地域」に移住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PRといった地域おこし支援を行う取り組みを指します。農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る国の制度です。就業を通して、地域に貢献できたり、非常にやりがいがあり楽しく就業できることで若い世代からも人気がある就業形態です。
地方移住した後の働き方も人によって様々です。自分の理想のライフスタイルを実現できる働き方を模索して地方移住に臨みましょう。
地域の文化や雰囲気が合うか確認する
下調べを十分にしたつもりでも実際に住んでみると自分には移住先の暮らしが合わなかった...なんてトラブルが起こることがあります。すぐに移住先を去ることになってしまうとせっかく採択された支援金を返還したり、再度引っ越しを行ったり、場合によっては就業先も変わったりなど、非常に労力がかかります。
その際に役立つ制度がお試し居住の制度です。自治体によっては、お試しで住める住居を提供している場合があります。移住先が自分に合うか不安に思う方は、まずお試し居住を検討しましょう。
移住支援制度が充実しているか調査する
移住支援制度は、県や市区町村によって異なります。市区町村では、県と連携して独自の支援制度を展開している場合もあります。
各県や市区町村のホームページで支援内容が公開されているので事前に調査してみましょう。
また、実際にセミナーや相談会が都心で行われている事もあります。オンラインで相談できる機会を設けている自治体もあり、実際の担当者に質問できる機会がたくさんあります。移住を検討している地方にどんな支援制度があるのか、自分は対象になるのかなど事前に担当者に確認してみましょう。
支援制度が充実していても、要件を満たしたりきちんと申請しないと貰えません。移住支援制度を最大限に活用してお得に地方移住生活を始めましょう。
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地方生活のデメリットを理解しておく
地方生活でのメリットは、
- 通勤で満員電車に乗らなくても良い
- 住居費用が抑えられる
- 新鮮な野菜や美味しいお米で食生活が充実する
- 待機児童問題がなく子育てがしやすい
- 自然豊かな環境で子育てできる
- アウトドア、キャンプ、ウィンタースポーツが手軽にできる
などたくさんあります。
しかし、地方生活はメリットばかりではありません。
デメリットとして、
- 自家用車がないと生活が不便な場合がある
- 就業先の選択肢が少ない
- 子どもの学校の選択肢が少ない
- 飲食店・商業施設・娯楽施設が少ない
- 医療機関が少ない
などがあげられます。
また、地方によっては、地域付き合い、地域づくりへの参加が多いこともあります。人によっては密接した地域付き合いを負担に感じる方もいるかもしれません。
自分のライフスタイルと照らし合わせて、地方生活でのメリットやデメリットを事前にしっかりと把握しておきましょう。
まとめ
今回はおすすめの地方移住先と移住先選定のポイントについてご紹介しました。都会の喧騒から離れて地方で快適に暮らすのも人生を豊かにする方法の一つです。
近年、地方移住の需要が増えたこともあり各自治体からの支援も手厚くなりつつあります。地方移住のハードルが下がっている今、地方移住を検討してみてはいかがでしょうか?
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